Abribus

先日、息子達と出掛けた帰り道、家の近くの l’arrêt de bus (バス停) に貼ってある la bière (ビール) の une publicité (広告) を見つけた次男が、

「あ!『やっちゃえ日産』の人だ!」と指差しました。
そして、
「この人って、宣伝のプロの人?」と長男。

「・・・・。」(私)

家庭教育ができてなくて、すみません、永ちゃん。
今度の休みに、le roi du rock n roll (ロックの王様) の姿を見せておきます。

ちなみに、日本では「〇〇の神様」とよく言いますが、フランスでは le roi de 〇〇を使うことが多いようです。唯一神が文化の基本にある国と、八百万の神様がいる国では、un dieu / une divinité (神様) の重みが違うのかもしれませんね。日本には le roi がいたこともありませんから、馴染みがないことも関係しているかもしれませんが。 

さて、それはさておき、depuis quelques années (数年前から)、横浜市の、特に大通り沿いの les arrêts de bus が、un toit (屋根) と un banc (ベンチ) 付きの confortable (快適な) で、ちょっとオシャレなものに取り替えられています。そして la plus grande caractéristique (一番大きな特徴) は、大きな une publicité が付いていること。

実はこれ、フランスの JCDecaux という会社が発案した l’Abribus というもので、広告収入で l’installation (設置) から l’entretien (維持・管理) の les frais (費用) をまかない、la compagnie de bus (バス会社) や les municipalités (自治体) の負担は0という、画期的な le concept (コンセプト) なのです。

l’abri は「保護する、防ぐ、(人を) 収容する」という意味の abriter という意味の動詞の名詞で、「避難所」「避難小屋」「防空壕」という意味があります。また、à l’abri de 〜「(危険・不都合なこと) を逃れて 」という表現でも使われます。

sur toute la France (フランス中に) 広まり、今では l’Europe (ヨーロッパ) だけでなく、l’Amérique du Nord (北アメリカ), l’Amérique du Sud (南アメリカ), l’Afrique (アフリカ), le Moyen-Orient (中近東), l’Asie (アジア), l’Océanie (オセアニア) と、世界中で取り入れられ、日本では三菱商事との合弁会社、MCdecaux が管理運営しているようです。


そのままフランス語をカタカナにすると、「アブリビュス」と、なんか居酒屋かお寿司屋さんで出てきそうなメニューっぽいからなのか、今のところ「広告付きバス停留所上屋」や「広告パネル付きバスシェルター」と呼ばれているようですが、そのうち、短くて親しみやすい名前が付けられるといいですね。

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